四日市競輪の「名物なが餅 笹井屋杯・スポーツニッポン賞(FⅠ)」は、5月2日12RでS級決勝戦が行われ山下一輝(34=山口)が直線鋭く伸びて今年初Vを飾った。2着は嶋田誠也、3着は阪本和也だった。
A級は内山雅貴(29=静岡)が制し3場所連続完全V。
完全復活「佐伯君のおかげ」
落ち着いた並びは前から佐伯亮輔-山下一輝、柴崎淳-五日市誠、後藤大輝-嶋田誠也-阪本和也。残り2周のホームめがけて後藤が上昇。佐伯が踏み込み柴崎を制して4番手を確保。後藤のペース良く最終ホームを通過。佐伯がバックから仕掛けるが伸びを欠く。後藤マークから嶋田がけん制しながら踏み込むが、空いた中のコースを山下が鋭く伸び切った。
「ずっと勝ててなかったのでうれしい。佐伯君が前々にしっかり踏んでくれたおかげです。最後は踏むコースが空いたので伸びてくれました」
今シリーズは初日特選から柴崎、準決勝は好調の佐伯の番手と「連日恵まれていたのに抜けなかった」と2、2着での勝ち上がり。それでも「雰囲気はいいですよ」と期するものはあった。昨年から競走得点を落としスランプは長かったがこのVで完全復活。今年はホームの防府競輪場が再開される。持ち味の追い込みの威力でさらなる活躍は必至だ。(緒方 泰士)
◇山下 一輝(やました・かずき)1989年(平1)8月18日生まれ、山口県出身の34歳。96期在校成績51位で09年7月プロデビュー。捲り気味に追い込むスピードには定評ある。通算成績は1262戦250勝。1㍍71、72㌔。血液型B。